良い矯正クリニックの見つけ方
矯正治療を始めようと思った時に、どんな先生に診てもらえばいいのか、どんな基準で歯科医院を選べばいいのかなど様々な疑問や不安があると思います。矯正治療は、高額な費用を支払い、長期に亘る治療となります。
全国にある歯科医院から、自分に合った矯正歯科を選ぶ判断基準としては以下のことを考えると良いと思います。
精密検査に頭部X線規格写真(セファログラム)の撮影がある
セファログラムは、上下の顎の大きさやずれ、顎や唇の形態、前歯の傾斜、口もとのバランスなどの状態を正確に知るために不可欠な資料です。
大学病院や矯正歯科治療を専門に行う医院では、必ずこの撮影を行い診断します。
精密検査の結果を分析・診断したうえで治療をしている
矯正歯科治療を専門に行う医院ではセファログラムの撮影や石膏模型の製作、診査のほか、口腔内、顔面写真、顎機能と咬みあわせの診査、顔のプロポーションの検査などの複数の検査をもとに治療が行われます。
治療計画、治療費用についての説明がある
治療経験豊富な矯正歯科では、検査結果を詳細に分析したうえで治療計画が立案され、担当医から治療方針、治療費、抜歯、非抜歯などについての説明が詳しくなされます。
治療においてできること、できないことをはっきり言ってくれる
歯列矯正治療を希望しても、お口の中の状況や年齢的なことで大きなリスクを伴う場合や、 理想的な咬み合わせにできない場合もあります。全身的な問題で治療不可能な場合や歯の本数が少なすぎて不可能な場合、 あるいは歯肉が弱ってしまっている場合など原因は様々です。患者さん自身では気付かなかったことも、 治療前の検査で調べて分かることもあるため、説明を聞き無理な治療は避けることが歯の寿命を長くすることにつながります。
治療方法の選択肢を説明してくれる
矯正診療を専門に行う歯科医師は、卒業後、大学病院に数年間在籍し学んでいることが多いです。しかしながら、同じ大学を出ていてもその先生の治療経験や知識量で治療方針や結果に大きな違いが出てきます。
経験の豊富な矯正専門医は、患者様のお口の中の状態や主訴に応じた最適な治療方針をいくつかご提案することができます。
その選択肢には、歯を抜かない方法や歯を抜く方法、あるいは顎の手術をするという方法などがあります。
近年の矯正治療技術や装置の開発により、治療法の選択肢も数多いものとなりました。治療方法の違いによって治療結果には利点と欠点もあるため、良く理解した上で選択していきましょう。
治療のメリット、デメリットの両面を説明してくれる
矯正治療を希望される患者様は色々な症状を主訴に来院されます。
見た目が気になる方、咬みにくいなどの機能面を気にされて来院される方、人それぞれです。
矯正治療をスタートすると、見た目の改善や歯並びが良くなることで歯磨きがしやすくなり虫歯や歯周病の予防にもつながるといったようなメリットは
もちろん、矯正器具をつけることによる歯肉や歯への影響や痛みなどのデメリットもあります。
さらに歯並びが悪い状態を放置しておくことによるデメリットもあるため、それぞれのメリット、デメリットについて十分に説明を聞いた上で
理解しておくことが重要です。
セカンドオピニオンを取り入れている
矯正治療は、数年にわたり高額な治療を受けるため、患者様は大きな決断が必要になります。
治療方法の選択肢も多く、自身の咬み合わせや顔貌にも関わる治療であるため、医院選びは慎重に行うことが大切です。
そこで、セカンドオピニオンが役立ちます。
セカンドオピニオンとは、現在診断を受けている主治医以外の医師に、治療について第三者的な意見を求めることです。
別の医院で他の意見を聞くことによって、患者様自身が本当に納得できる診療内容を選択することができ、
より自分に合った治療法を知るためにも有効です。
治療中の転医や、その際の治療費清算について説明がある
治療途中に転居などによって通院先が変わる場合に備えて、治療費の清算および返金についての取り決め目安や、転居先近くの矯正歯科専門開業医の紹介についての説明をあらかじめしてくれるところだと安心です。
常勤の矯正歯科医がいる
矯正歯科医が非常勤だと突発的なトラブルに対応してもらいにくいものです。その点、常勤の矯正歯科医がいる医院は、矯正装置に不具合があった場合の対応が迅速にできるほか、同じ担当医による一貫治療が受けられます。
専門知識のある歯科衛生士やスタッフがいる
矯正治療中は複雑な器具を装着するため、歯磨きの仕方一つをとっても一般の歯科治療と指導法は異なります。 矯正歯科に対する豊富な経験と知識がある歯科衛生士やスタッフがいると、 主治医の指導監督のもと適切な口腔衛生指導や食事指導やMFT(舌のトレーニング)が受けられます。